頸椎後縦靭帯骨化症とは　ー症状・検査・治療ー

後縦靭帯骨化症（OPLL)は背骨の中で神経を支える「後縦靭帯」が骨のように固くなる病気です。後縦靭帯は頚椎から腰椎にかけて脊柱管の後ろ側に存在し、通常は通常は柔軟性を保ちながら背骨を支えています。しかし、これが骨化すると脊髄や神経根を圧迫し、しびれや歩行障害といった神経症状を引き起こします。日本人に比較的多く特に頚椎に発生することが多いことが知られています。

主な症状

後縦靭帯骨化症では、症状の出方に個人差があります。代表的な症状として以下が挙げられます。

• 首や肩の痛み・こり
• 手や足のしびれ・動かしにくさ
• ボタンを留める・箸を使うといった細かい作業が困難になる
• 歩行の不安定・転倒しやすい
• 排尿排便障害

初期は軽いしびれだけで気づかれないこともありますが、症状が進行すると日常生活に支障をきたすため、早期の受信を強くお勧めします。

診断の流れ

診断には画像検査が欠かせません。

• X線けんさ
• CT検査
• MRI検査

​これらの検査により、性格んば診断と治療方針の立案が可能となります。

治療について

治療は症状や画像所見により提案されます

保存的治療

国家の程度が軽く、病状の進行が緩やかな場合には薬物療法やリハビリテーションで様子を見ながら定期的に経過を観察します。

手術的治療

症状が強く、検査所見もある場合には手術が提案されます。代表的な手術は以下の通りです。

• 頚椎椎弓形成術
• 頚椎前方固定術
• 頚椎後方固定術

​などが挙げられ、骨化の範囲や頚椎の安定性などを考慮して選択されます。

後縦靭帯骨化症と向き合うために

一度骨化が進んだ後縦靭帯が自然に元に戻ることはありません。そのため「症状が軽いから」と放置すると、知らないうちに進行してしまうこともあります。特に歩行のふらつきや手の巧緻運動障害（細かい作業の困難）が出てきた場合は、早めの受信をお勧めします。

後縦靭帯骨化症は首の痛みや手足のしびれといった日常的な症状から始まり、進行すると歩行障害や排尿障害など重い症状につながる可能性がある病気です。早期の診断と適切な治療が将来の生活の質を大きく左右します。

新横浜スパインクリニックでは、脊椎専門として豊富な治療経験をもとに、患者さん一人一人の状態に合わせた診断と治療を行っています。様々な治療を提案し生活の質を守ることを大切にしています。